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福岡高等裁判所 昭和53年(ネ)78号 判決

主文

本件控訴を棄却する。

控訴費用は控訴人の負担とする。

事実

控訴代理人は、第一次的に「原判決を取り消す。本件を原裁判所に差し戻す。」旨の判決を、第二次的に「原判決を取り消す。被控訴人は別紙イ号図面説明書記載の長押を製作し、販売してはならない。被控訴人は前項記載の長押を廃棄しなければならない。訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。」旨の判決を求め、被控訴代理人は控訴棄却の判決を求めた。

当事者双方の事実上の主張並びに証拠の提出、援用及び認否は、被控訴代理人が原判決事実摘示第二被控訴人主張の請求原因5(一)の事実中に「二板の単板c、d」とあるのを「二枚の単板c、d」と改めると述べたほか、原判決の事実摘示と同一であるから、これを引用する。

立証(省略)

理由

当裁判所は、当審における弁論及び証拠調の結果をも考慮に加えた結果、控訴人の本件各請求を失当として棄却すべきであるとするものであり、その事実認定及びこれに伴う判断は、原判決の理由説示(原判決八枚目―記載一二丁―裏一行目から、原判決一一枚目―記録一五丁―裏一三行目まで。)の記載と同一であるから、これを引用する。

よつて、原判決は相当であり、本件控訴は、理由がないから、民訴法三八四条に従いこれを棄却すべく、控訴費用の負担につき同法九五条、八九条を適用して、主文のとおり判決する。

別紙

イ号図面説明書

別紙図面において、第弐図は、対象物件(イ号)を後方からみた斜視図であり、第壱図は、第弐図におけるAA断面を示す断面図である。

本件対象物件は長押であり、その構造は、五枚合わせ(表側弐枚の単板c、b、中心部単板b′、裏面弐枚の単板c′、b″)のラワン合板を有し、該合板の上部および下部をそれぞれ断面三角形および断面台形の裏打材d、d′によつて裏打ちすると共に、右合板の表面上面、下面および裏打材dの底面を柾目の良質な薄層単板eによつて被覆してある。

(別紙)図面

イ号図面

第1図

〈省略〉

第2図

〈省略〉

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